2024年10月7日、次の2つの新たな特別経済地区の設置を決定する政令として、「バンテン国際教育技術保健特別経済地区に関する政令2024年第38号」と「バタム国際観光保健特別経済地区に関する政令2024年第39号」がそれぞれ公布され、同日付で施行されました。

・　バンテン国際教育技術保健特別経済地区（以下「バンテンKEK」）
・　バタム国際観光保健特別経済地区（以下「バタムKEK」）

特別経済地区とは、「経済的機能を運営し、特定の優遇措置を受けるために定められた、インドネシア共和国単一国家法領域内の特定の境界を有する地区」と定義されており（法律2009年第39号 1条1）、同地区では、特定の主たる事業活動の発展／展開を迅速化する見地より、税務、通関、労務、イミグレ、土地関係、許認可関係等に関する優遇措置／便宜を付与するとされています（政令2021年第40号 2条2項）。

上記2つの特別経済地区の設置は、従前より公表されてはいましたが、特別経済地区の設置決定は政令による必要があるため（法律2009年第39号7条4項）、上記各政令の施行をもって、この2つの特別経済地区の設置が正式に決定されたこととなります。

今回の特別経済地区設置の提案者は、いずれも民間の事業体、すなわちバンテンKEKについてはいわゆるBSDシティの開発を行ったPT Bumi Serpong Damai Tbkの子会社であるPT Surya Inter Wisesa、バタムKEKについてはMayapadaグループの関係会社であるPT Karunia Praja Pesonaであり、提案者が事業体の場合は、その提案者である事業体をそのまま特別経済地区の開発及び管理を行う事業体として決定することができるとされていることから（政令2021年第40号33条1項）、今後は、基本的に、提案者である上記事業体が、そのままそれぞれの特別経済地区の開発と管理を行う事業体として決定される公算が高いとされています。

本稿では、この2つの特別経済地区の概要として、各特別経済地区の所在地や行うことのできる事業活動の法令上の定義等を解説しましたのでご確認ください。


なお、以下の法令については和訳のアップロードが完了していますので、「法令和訳」のページでご確認ください。

・ 特別経済地区に関する法律2009年第39号（改正反映和訳）
・ 特別経済地区の運営に関する政令2021年第40号
・ バンテン国際教育技術保健特別経済地区に関する政令2024年第38号
・ バタム国際観光保健特別経済地区に関する政令2024年第39号

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